もしも『使い魔』と暮らしたら
現実世界で「魔法」が一つの学問として存在したら、どんな高校生活を過ごしただろうか?という状況を楽しめる小説「ジョン平とぼくと」にめぐり合いました。
だれでも魔法が使える世界で、魔法が苦手な主人公という設定が面白さの源泉です。
そのほか、「無意識の魔法と人為選択」の話に惹かれました。
どこにでもいる、普通の人々が、普通に生活し、世界がこうなれば、と祈る、まさにその方向に世界は進んで行くのだ。すなわち、これが《人為選択》です
(「魔法学」の滝沢先生の授業から)
だれでも魔法が使える世界で、人々が少しずつ無意識のうちにある方向性を願うことで現象が起こる。
この状況は、われわれの現実社会で起こる「奇跡」の仕組みを仮説として説明しているのでは、と想像させられます。
さらに、登場人物たちの友人?である「使い魔」の設定もユニークです。
主人の影響を受けて、似ていくという「馴到(じゅんち)」の概念が登場します。
これもまた現実社会で起こる「ペットが飼い主に似る」現象をまた説明しているようで楽しめます。
昔飼っていた犬は、ほんとに大食いでした、、、(それだけか?)。
わたしの幼少期のあだ名であった「カラス」も冷静にコメントします。
後悔は自らの内から現れる。人事を尽くせば少なくとも重圧からは解放されるはずだ。人生もまた然り
(主人公の友人、浜野優の使い魔、白いカラス・ダガーの言葉)
なお、主人公の使い魔、ジョン平はもっと素朴なコメントが多いです。
せひ、続編を期待します。
元ネタは、YAMDAS現更新履歴です。
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